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問題はアウティングではない

こんばんは、圭です。

「アウティング」ということばについて
おもうところを書いてから
まだ幾日も経ちませんが、
ここで、業界を騒がせるニュースが
飛び込んできましたね。
俳優・成宮寛貴氏の引退と
その原因と、それに関する報道。

んで、例えば報道の在り方については、
だいぶあちこちで怒りの声が上がっているので、
ここでは書かないことにして。
 
わたしは、この件に関して一部の方がつかっている、
ある表現がこわい。という話を。


もう最初から言ってしまうけれど、
このニュースと、「アウティング、ダメ、ゼッタイ」をセットで語ること。
これが、わたしは、こわいのです。


※ちょっとテンションが高いので、分けます。











そもそもわたしは「アウティング」ということばが
意味を限定し過ぎていて好きではないのですが、
ついでに言うと「ダメ、ゼッタイ」ともおもわないのですが、
それは前の記事で書いたので、おいておきます。

さて、このことばの意味するところは、
「本人の了承なくセクシャリティを他人に話してしまうこと」
なんだそうです。

そうだとすると、週刊誌がやってきたことは、
「アウティング」ではないとおもうのですが、いかがでしょう。


引退の理由を綴った直筆の手記が、
ニュースサイトには並んでいます。

わたしも読みました。

文書には
じぶんはセクシャルマイノリティであるという内容は、含まれていません。

彼は、手記をもって、同性愛者であるというような告白は、していません。
「セクシャリティな部分もクローズアップされた」と綴るのみです。
   
彼のセクシャリティは、わからない。
本人が、なにも言っていないのだから。


それだのに、
この件を「アウティング」とセットで語ることによって、
「『ゲイだという事実』を、本人は隠していたのに勝手に書いて、ひどい」
…という意味になってしまうのでは、ないか?

というのが、わたしの違和感でございますよ。
「ゲイだという事実」などというものは
本人が明言していない以上、
存在しないはずなのにね。


週刊誌がやってきたのは、
「本人の了承なくセクシャリティを他人に話してしまうこと」ではなくて、
「憶測のセクシャリティを押し付けること」だったのではないか。
   
そして、そんな報道の在り方を糾弾するときに
「アウティング」ということばをつかってしまうと、
我々は、週刊誌といっしょになって、
彼に、憶測のセクシャリティを押し付けているのではないか。

あなたがセクマイだって「わかって」いるよ、
勝手にバラされて、つらいよね。
みたいな。

 
セクシャリティを押し付けられる。
それは、多くのセクシャルマイノリティが、
日ごろ、被害者意識の有無の差はあれど、
受けている仕打ちだとおもわれます。

すなわち
「勝手に、異性愛者であることが前提になっている」という状況ね。


そんな社会が生きづらいとおもっているひとが

「異性愛者ではないひともいる」と
思い至ってくれない社会を憂うひとが
 
セクシャリティについてなにも明言していない彼に
同じ仕打ちをはたらいている。

ように見えて、わたしは、こわい。

「アウティング」ということばが、
「ひとのセクシャリティについてとやかく言う」という程度の意味なら
こんなに気にならないんですけども。

日本では新しいことばだし、つかいかたに揺れがあるのかな…

 
最後に。

わたしのささやかな網に引っかかった限りでの話になりますが、
このニュースに関して最も的確だとおもったマスコミ批判は、
川口弘蔵氏の、冷静なツイートです。必見。


そもそも週刊誌が騒いだのは違法薬物の話が主体だった
というのは、言いっこなしで!


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06.セクマイばなし」カテゴリの記事

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