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同性婚とことばの魔術

こんばんは、圭です。

いま仕事から帰ってきて、まだあたまがクールダウンしていません。
だからこの熱々のテンションのままで、またまじめで暑苦しいこと書こうかな。

同性婚に関して、またおもうところが出てきたのです。

 
前回の記事で、「憲法は同性婚を禁止してはいない」と繰り返し書きました。

しかし今までに「禁止されているって聞いたよ」というひと、いませんでしたか。

そういうひとがいたとしたら、わたしは問いたい。
ほんとうに、「同性婚は禁止されている」 ということばが使われていましたか。
もしかして「同性婚は認められていない」ではありませんでしたか。


これは、もはや罠。
これが、日本語のおそろしいところ。


わたしは。
「同性婚は禁止されている」は明確に誤りだとおもっていますが、同時に。
「同性婚は認められていない」というのも、これまた正しいとおもっています。


「認める」

この単語、あらためて辞書で引いてみて。

「正しいと判断する」「許す」というような意味合いもあるわけですが、
忘れてはならない、「見止める」、つまり「在ると気づく」「存在を知覚する」という意味もまた、持っていることば。


辞書が手元にないひとは、試しにGoogle翻訳にでも
「認められていない」を突っ込んで英語に変換してみて。
 
「禁止されている」という意味の"forbidden"や"banned"ではなく
「無視されている」という意味の"unacknowledged"が出てきます。


同性婚は、憲法において、
認可されていないのではなく
認知されていない。

承認されていないのではなく
認識されていない。


だから
「憲法では同性婚は認められていない」というのは、ある意味では正しいのだとおもうの。

でも、でも。
この一文を見て、「日本では同性婚が禁じられている」と読んではいけない。とも強くおもうの。
アンチ同性婚派のおもうツボだ、そんなの。



ということをね、考えておった矢先に。

やあ、いいタイミングで新しいネタが飛び込んできたのですね!

昨日の参院本会議です。
同性婚に関する代表質問が、出たんですって?
アベ首相が、「否定的な見解を示した」んですって?

このニュース、わたしは怒りを覚えました。
いやだがしかし、決して誤解してほしくはない。

「同性婚に否定的だなんてアベ許せん」という怒りではないのです。

そうではなくて。
ほんとうに報道って恣意的で危険ね! 同性愛者ナメられすぎじゃね? という怒り。


がっぷり四つに組んで解剖しましょう、このニュース、どうよ。


※時事ドットコムから
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201502/2015021800504&g=soc


「安倍首相、同性婚容認に否定的
安倍晋三首相は18日午後、参院本会議での代表質問で、男女による婚姻を定めた憲法24条の改正について、「わが国の家庭の在り方の根幹に関わる問題であり、極めて慎重な検討を要する」と述べ、否定的な見解を示した。「日本を元気にする会」の松田公太代表が、同性カップルの婚姻を容認する観点から、同条改正を検討するよう提起したのに対し、答えた。
 同性カップルに対しては、東京都渋谷区が「結婚に相当する関係」を認める証明書を発行する条例案提出を決めるなど、性的少数者の権利を保障する動きが出ている。一方、憲法24条は婚姻を「両性の合意のみに基づいて成立」すると規定しており、同条を改正しなければ同性婚の容認は困難との指摘がある。



ひとによって気になるポイントは違うとおもうけれども
わたしの怒りの対象を赤字にします。


「安倍首相、同性婚容認に否定的
 安倍晋三首相は18日午後、参院本会議での代表質問で、男女による婚姻を定めた憲法24条の改正について、「わが国の家庭の在り方の根幹に関わる問題であり、極めて慎重な検討を要する」と述べ、否定的な見解を示した。「日本を元気にする会」の松田公太代表が、同性カップルの婚姻を容認する観点から、同条改正を検討するよう提起したのに対し、答えた。
 同性カップルに対しては、東京都渋谷区が「結婚に相当する関係」を認める証明書を発行する条例案提出を決めるなど、性的少数者の権利を保障する動きが出ている。一方、憲法24条は婚姻を「両性の合意のみに基づいて成立」すると規定しており、同条を改正
しなければ同性婚の容認は困難との指摘がある。



いちばんひどいのは「男女による婚姻を定めた憲法24条」です。
専門家じゃなくったって、憲法24条が「男女による婚姻を定め」たものではないことくらい一目瞭然。
法は、書いてあることを書いてあるとおりにしか定めていないものでしょう?
かの条文には「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立」と定めてあるのみ。
どこにも「男女」なんて書いてないっつーの。

この「両性」が「男と女」をのみ指すのか、どうか、解釈は割れているってのに、ああ、ずるいずるい。
こうしてニュースがさりげなく片方の主張だけ取り上げてしまうことで、誤解と刷り込みが生まれるのだ。


続いて「容認」ですけれども!
これあっぱれみごとな上から目線ですね!

咎めだてしない? やらせてあげる?
わたしは、彼女を愛するのにだれの許可も求めちゃおらんのだが。

容認の意味をわかって使っているのだとしたら、失礼極まりない話です。 

ひょっとして質問した側が「容認」て言っちまってるのかな?
だとしたらせんせ、もうちょっと繊細にことばを選んでもよかったんではなかろうか。


「憲法24条改正を検討するように提起」というのも、おい待てよ、と。
「改正すべき」と提言するということは、現行の文言がこちらにとって不都合であることを自ら認めてしまったということです。

いま解釈が割れてるっつっただろーが、
もったいない、先走ってくれやがったな(┘゜皿゜)┘
 
そんな話は
「憲法24条が同性間の『婚姻』を排除するもの」だという結論が出てからすることでしょう。


そして。
例え「婚姻」が叶わないと結論づけられる日がきたとしても、
新しい制度や「同性間の婚姻に相当する関係」を別に定めていくことはできるのに、
「改正しなければ同性婚は困難」というのも卑怯な書きぶりです。


さあ、仕上げ。
このニュース、そもそもタイトルが致命的に不適切だとわたしはおもいました。

「安倍首相、同性婚容認に否定的」

『容認」が気に入らないというのは上に書いたとおりだが、問題は「容認に否定的」というところです。

え、アベさん、そんなこと、言っていないとおもいますよ?

ま、彼は「アンチ同性婚」だろうとわたしは勝手におもっていますが、だがしかし、
この答弁では、アベさん、「同性婚容認に否定的」なことは言っていない。

「現行憲法の下では、同性カップルの婚姻の成立を認めることは想定されていない」

って言ったんでしょ。


どうすか。

これ、事実を言っただけではないのかね。確かに「想定されていない」ものね。


もっと噛みくだいてしまうと
「現行憲法には、同性カップルの婚姻の成立を明記した条文はない」

って言ったんでしょ。

確かにそんな条文はないよね。我々、存在しないことになってるよね。
 
首相の読み原稿を書いたひとの苦心を、むしろ称えたいくらいです。
「嘘は言ってないぞ、嘘は」というわけ。


それだけのことなのに、なんで「同性婚容認に否定的」ってタイトルが付くかなあ!


で、こんなことがなんで平気でできちまうのかと言えば、
それはもう同性愛者がナメられているからだとしかおもえないんである。

勝手に悲観して泣き寝入りしてくれりゃ万々歳だと、ナメられている気がしてならんのである。

行間を読みすぎだとか、
逆に文字どおり読みすぎだとか、
ことばの綾ってもんを考えろとか、

わたしの考え方に批判的な見方はいくらもあろう。

しかし、「両性の合意」の「両」の字、たった一字に苦しむひとがいるのであれば
落ち込むのはまだ早い!と主張しておきたい。
 
相手のレトリックにつきあう気など、わたしにはないのです。
伊達に国文科、修めちゃいねえ。

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同性婚と役所の宿命

こんばんは、圭です。

渋谷区の「同性カップルを結婚に相当する関係であると認める条例案」が話題になっていますね。

牧村朝子さんがテレビに何度か出たり、
アイドルと女優が結婚式を挙げるというのがニュースになったり、
そのつどわたし、思い出しているんだが。

何ヵ月も前、と言っても1年は経っていないのだけれど、
青森の女性同士のカップルが市役所に婚姻届を提出し、不受理になったっつー出来事がありました。

このブログでも一度、取り上げたのだけれど
うーん、簡単に書きすぎたなあ、もっと書き残しておきたいことあったなあ。

もはや時事ネタではない、でもそのニュースを見たときに書きたかったことを
渋谷の話に便乗して、いま垂れ流します。


※たのしい話ではないので分けます。

 

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英雄だって腹は減る

こんばんは、圭です。

押し入れからPSPを発掘した我が彼女あきらさん。
ここ最近、こたつでぴこぴこゲームをする姿がよく目撃されています。

ぴこぴこってもしかして死語?



あ「これね、HP回復するときはホテルに泊まるんだよ」



あ、ほんとだ。
キャラクタがちゃんとふとんをかぶった。

グラフィックがかわいいから、もう一回おふとんに入ってよ。



あ「やだ。金かかる」



ペリカだかゴールドだか知らないが、吝しまれてしまいました。ちぇ。



さても世知辛いRPGワールド、ファンタジーの世界を日常に引きずりおろした怪文書ならぬ怪まんがを、今日はご紹介します。


こちら、九井諒子 『ダンジョン飯』


※未読の方向けですが、念のため分けます。


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語り継ぐことばをもつひとよ

こんばんは、圭です。

「ベイマックス」を観に行くより前のこと
こないだ地元の若きセクシャルマイノリティ杜崎さんと遊んできました。

お昼を食べて、買い物をして、お茶を飲んで。


はじめて会ったときは高校生だったのに、そうかそうか、
きみはもうすぐお酒が飲めるようになるのだね。

記念にというわけではないけれど
栃木でガールズイベントを主催してくれている方のお店に、いっしょに行こう。


そこで。

わたしに向けられたことばではない、だから、内容についてここには書かない、
それでも、イベントを動かすほどの活力のある方が、迷える若者に贈った、
ことばの力が胸に沁みました。


職場環境に悩みを抱えたわたしにも、温かいことばは降りそそぎ。
お、おとなだあ
 

ブログを書きはじめてから月日は流れ、
わたしはもはや「未熟なだけの若輩レズ」と自称することこそ
逆におこがましき年齢になってきています。いやうそ、なっています。

 
子どもをもつ予定はないし、別に後世に生きた証を残そうともおもっていませんが
若いひとに伝えていけるものは、なにがしかあったほうが、いいかもなあ。

杜崎さんだって、身近に話ができるとは言え「半ドン」を知らない世代なのよ。
わたしらこんなにのんびりまったりしていても、やっぱりいくぶん先輩なのよ。

のう、あきらさん?



「最近のRPGはおそろしいわー。簡単に敵が倒せて簡単に金が手に入って簡単にレベルが上がるよー」



彼女はちがうところで隔世の感を覚えしか。





風光る今日の日の空を

受け継いで それを明日に手渡して


(元ちとせ)


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心と体の健康を守るあれ

こんばんは、圭です。

雪でしたねえ。
「ですねえ」な地域もあるのでしょうか。お見舞い申し上げます。

さて。
このところ話題となっている映画「ベイマックス」。

あきらさんはたいへん観に行きたがっていましたが、わたしは。

正直なところ、立体アニメって苦手なのよねー。
え、アナと雪の女王?

あれは、ほら、百合だとおもってわくわく観に行っただけだから。
技術的に感動はするけれど、立体アニメが得意でないことに変わりはないから。


抵抗。

 
するとあきらさん、突然、
皿洗いをするわたしの背中にぴたりと張りつきました。

そして。



あ「わたしはアキラックス。あなたの心と体の健康を守ります」

あ「仕事が嫌すぎて疲れがたまっているようです。よし、よし」



後ろから、ぽんぽんと、雑にあたまを撫でてくれました。
え、なんなの、萌え。



あ「ベイマックスって、そういう映画だよ」

なにそれ予告CM見たことないから知らなかった、よしわかった、観に行こう!


※ネタばれはしませんが念のため閲覧注意!


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