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トルコ見聞録10 虹の見える店

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2日め。13時。


昼ごはんを食べて、さて、このあとは。



あ「さっきのひとたちが教えてくれた、おみやげもの屋さんがすぐそこだよ。行ってみる?」



きゃー!
来たばっかりで、もうおみやげ見てしまいますか。
もしすてきなものがあったりしたら、どうするの。
買っちまう。絶対買っちまうよ。資金には限度というものがあってだな。



あ「はいはい、行きたいのね、行くよ」



ちょっとした階段を上がって、がらすの扉を開けて。



「こんにちは。どうぞ、どうぞ」



わあ、また日本語だ。

トプカプ宮殿で出会った青年たちは、この店が日本人に人気だと話していたけれど
スタッフが日本語できるってことも、きっと多分に影響していますね。


レース編みのネックレス。棚にびっしり、グラスや絵皿。

茶器あり。ストールあり。
トルコ雑貨が品よく陳列されています。

ああ、ここは、高い店だな。ということは一目でわかりますが、買いに来たわけじゃなし。
買いに…来た…わけじゃ…


壁にかけられていたネックレスに一目惚れ。


まだ観光初日だしなあ。あんまりお金をつかいたくないなあ。でもほしいなあ。
どたばた悩むわたしをにやにや見ながら、店員さんはあきらさんにも声をかけました。



店「あなたは、どうですか? なにか見ていきますか?」

あ「いいです、この子が喜んで付けてるのを見てるだけで」



この子って、わたしかい。がきんちょか。



すると。



店「…怒ったらごめんなさい、でも、ふたり、つきあってますか?」



\(^o^)/



トルコまで来てレズバレ。
 
隠すつもりは毛頭なく
ただ国によっては同性愛=犯罪だったりするわけで
べたべたいちゃいちゃしていたわけではもちろんなく。

それでも、訊かれてしまいました。
歩くカミングアウト、あきらさん。



「そうだとおもいました! とってもお似合い。いいカップルですね。こうしてふたりで旅もして。いっしょにたのしめることがあるって、いいことです」



ふふふ
満面の笑みでそう言っていただきまして、悪い気はしませんとも。
例え営業トークであっても、だ。恐らくこのおっちゃん、結構な商売上手です。

レズビアンであることを認めようか、すこし迷ったせいでしょうか、彼は続けました。



「他のひとがどうおもうか、関係ありません。ふたりがお互いをどうおもうか、これがだいじです」



やあ、あらためてこういうこと言われると照れくさくなるなあ。
お互いをどうおもうかって? あきらさんが好きよ。あきらさんがだいじよ。



「人生を、たのしんでください」



じぶんを肯定できずにいるひとに、聞かせたいことばでありました。



「一度しかない人生、一度しかない出会い、お買い物も出会いです!」



おっちゃん、いいこと言ったw

結局、さっきのネックレスは買いました。ついでに、同系色の指環も。


037ring


ピンぼけなのは、下に写っているわたしの指が
年齢の割にごにょごにょ…察してください。

いい記念になりました。


店を出ると、あらら、雨。
おっちゃんが追いかけてきて、ビニル傘を貸してくれました。

 
これはたぶん、にわか雨。


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お店の名前は意図的に書きませんでした。
というのも、帰国後にネットで調べると、数年前の情報とは言え、
「あの店はぼったくり」と怒りの声が見つかったから。

わたしは
「じぶんがほんとうにほしいもの」を「このためになら払ってもいい額」で
買ったのである限り、あとで似たようなものをもっと安く見つけたとしても
ぼったくりだと息まくのはおかしいとおもっています。

お買い物は出会い。それで良いではないですか。

トルコ見聞録9 ケバブランチ

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トルコ見聞録1 まだ着いてない





2日め。12時15分。

お昼どきです。教えてもらったレストランまでは、トプカプ宮殿から歩いて数分でした。

肉が食べたい、ケバブが食べたいと我々は言ったわけですが、店はその名も「ミートハウス」
間違いないね、肉が食べられます。


店の外に張り出したテラス席が気もちよさそう。と、近づくと。



「雨になりそうだから中へどうぞ」



スタッフが、屋根のある席に案内してくれました。
と言っても壁はなく、開けっぱなしで風そよそよ。

2人で2皿、それに飲みものを注文して、待つことしばし。


035lunch1


きたきた。
ぶどうの葉っぱでピラフを包んだ、ヤプラック・サルマス。
サービスでついてきた焼きたてのパンがでかい。

さっぱりピラフに、トマトの味が濃くておいしかったです。
トルコ料理は日本人の口に合うと聞くけれど、わかるなあ。わたしは好きだなあ。


パンをちぎりちぎり1皿を食べ終えるころ、肉のご到着です。


肉! 肉だ! 待ってた!

次第にからだが暖かになる。眼のふちがぽうっとする。
耳がほてる。歌がうたいたくなる。肉じゃ肉じゃが踊りたくなる。


そして肉とともに、サービスのパン再び。
1皿ごとにパンがついてくるんかい。知らなかったよ、パンで満腹だよ。

 
036lunch2


ピリ辛のケバブを頼みました。

これが、ほんとうに、まともに、きちんと辛くてとってもおいしかった。
なんとなく辛口ふうの食べものではなくて、スパイスがきいとる。

羊肉て、日本ではあんまり食べる機会がないのだけれど、おいしいもんだねえ。

脂でこたっこくなった口に、塩味のヨーグルトドリンク「アイラン」が爽やか。
汗をかいて抜けた塩分も補給できて、ちょっと、これうまいぞ。

このアイラン、トルコ滞在中に何度飲んだことか…
日本に帰ってきた今でも、無性に飲みたくなります。



あ「ブルガリアヨーグルトに塩をぶっこんで飲みなさい」



に、似たような味になるかな。なるよね。



軽めのお昼にするつもりが、パンで見事に腹ぱんぱん。
お値段はふたりで1000円ちょっとでした。安い!


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トルコ見聞録8 親切を浴びる

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2日め。11時40分。

トプカプ宮殿を観てまわっているうちに、腹がへってきたレズふたり。
この奥にもうひとつ庭園があることは知っていたけれど、ぼちぼち門のほうへ戻ります。

いっとうたのしみにしていたハレムは満喫したもの。

あ、でも、あそこ、厨房跡だって。おもしろそう。


ちょっと寄りみち。
ン百年前の宮殿で実際に使われていた食器類が、すまして展示されていました。

ここも写真撮影はだめだったっけかな。
カメラに1枚も残っていませんでした。

が、単に空腹でカメラをかまえる余裕がなかっただけかもしれません。
展示も食器ときたもんだ。さらに腹がへるっつの。

20分ほどうろうろして、切り上げます。

 

次々にやってくる団体客
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見られなかったところ、見なかったところ、いろいろあったのに、
それでも宮殿には3時間もいたのでした。


すごいね、あきらさん、見どころ満載だね。
これほど見学に時間のかかるような寺社って、日本にあったっけ?

まだまだどんどん観光客が入ってくるよ。大した混みようだ。
開門してすぐ入城したのは正しかったね。事前リサーチしてよかった。


と。



「こんにちはー」



浅黒い肌にひげづら、やさしいぎょろ目の男性がふたり。
トルコ人だ! トルコのおひとだ!

こ、こんにちはー



「お姉さんたち、日本人ですか?」

そうです。


「いつ来たんですか」

昨日来ました。



優雅に両手を広げて、青年は言いました。



「来たばかりですね。ようこそ、パラダイスへ」



え、なぜこんなに会話が再現できるのかって。

それは、これ、ぜんぶ日本語だったから。

トルコには日本語のできるひとが多いとか、流暢な日本語で絡めとってくる悪質な客引きがいるから気をつけろとか、ガイドブックにはずいぶん厳しく書いてありました。

警戒心は残しつつ、で、でも、「トルコ人はおしゃべり好きで親日なだけ」とも聞きます。
まっぴるまだし、おしゃべりくらい、ね。



「日本のどこから来ましたか?」

えーと。
知っているかしら、栃木から来ました。


「あー知ってる知ってる」

にいちゃん、軽いノリで合わせてきたな。


「群馬のとなりでしょ? 田舎だよね、何にもない。トルコの東のほうと似ています」







ほんとに知ってた (  д) ゜゜

日本人でも、栃木と群馬がわからないひとはけっこういるというのに。


ちょいと親しくお話しができたので、せっかくだ、お昼ごはんのおすすめレストランを訊いてみよう。

これから、お昼なんですが、どこかおすすめはありますか。


するってえと、この返事が感動的だったのよ。
親切な彼らは、なんと、こう返してきました。


「このあたりがいい? すこし遠くてもいい? このあたりは観光地だから高いよ。あと、食べたいものはありますか?」


午後も観光地を満喫するつもりだから、多少高くてもいいので「このあたり」で。
肉が食べたいな。ケバブ! ケバブ!
.

それなら…と店を一軒推薦したあと、さらに旅のアドバイスまでくだすたのだから、
ああ、これが、噂に聞くトルコ人のホスピタリティ。



あそこ、ほら、ここから見えるあの高い建物、○ブン○ルズホテルっていうんだ。
屋上からの眺めがすばらしい、最高だから、ぜひ行ってみてね。
でも、食事はまずいからだめだよ。景色を見ながらお茶を飲むのがおすすめだよ。

あとね、グランドバザールでは買い物しちゃだめだよ。
雰囲気を楽しみに、ぜひ行ってほしいけど、買い物はだめ。
せっかくのおみやげ、偽物と中国製が多いからね。

イスタンブルでいちばん古いアラスタバザールは、日本でいうと浅草みたいな感じ。
昔からのトルコらしいものがいろいろあるよ。
あと、このお店は、日本人にも人気があるよ。すてきなおみやげ買ってね。



地図を渡し、どんどん書き込んでいただきました。



「僕たちは昼休み終わり。仕事に戻るから、レストランへの道だけ教えるね。また会ったらあいさつしてね。旅行、たのしんで」



スマートにお別れです。

こういうのを、お・も・て・な・し と言うんじゃなかろか。
しかし、日本に来た外国人に、ここまでする日本人て、あんまりいないだろうなあ。
でも、じぶんの街のすてきなところくらい、外に紹介できる人間でいたいものだなあ。


良い出会いに足取りかろく、次は昼ごはんじゃ!


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