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二枚舌カムアウト

こんばんは、圭です。

となりの課の女性…えーと…Cさんと食堂で昼めしを食べていたときのこと。



「そう言えば、彼氏さんとは相変わらず仲良しですか」



そんな質問が飛んできました。

「つきあっているひと」がいることはまえに話したのだけれど、そのときはCさんの思い込みを正していなくてね。

でも。
このとき。
相手のふかーい笑顔を見ていたら
抵抗も逡巡もなく、ぽろりと訂正していました。



「今まで誤解を招く言い方をしていてすみません。彼氏じゃないんですよ、彼女なんです」



Cさんは目をみひらいてから、笑顔をくずさずに言いました。



「そうだったんですか。なんだかすごくカチッとはまった感じです。納得ですねえ」



えへー。
うふー。
でしょー。
ゆるりと、穏やかなカムアウトでした。


実は、わたし、職場のひとにけっこうすぱすぱカムをするようになっています。
もー遠慮してヘテロのフリをしていた1年前とはえっらい変化。

Cさんの場合は、親しさもあって、わたしの身の置きどころを知っといてもらいたいと積極的にカムしたのだけれど。
職場のひとにカムする理由は、たいていの場合、
プライベートを追及されたり、わたしの恋愛観を試されたりするのを拒むためだったりします。

彼氏彼氏結婚結婚子ども子どもとつつきまわるおじさんたちが、すうっと引いてくれる魔法の一言。



「彼氏じゃなくて彼女なので」

「…え?そうなの?」

「はい、そうなんです」

「圭ちゃんって、そっち系?」

「はい。わたしにとっては『そっち』じゃなくて『こっち』ですけれども」
 
「そっかー」

「そうです」

「へえ」

「ええ」



めでたし。
もう二度とつつかれずに済む。


そんなにつつかれるのが厭なのかって?

や、いいのよ、別に。
質問されること自体が不快なわけではないの。

「彼氏」の名前を訊かれるのがプライバシーの侵害だとか、
「彼氏」といつ結婚するのか訊かれるのが悔しいとか、
そういうことじゃないの。

ただね。
こういう恋愛沙汰に社交辞令を持ちこまれるのが、心底苦手だってだけ。


ほんとうに興味があるなら訊いてくれていいのだ。
だけどさ。

相手の態度から、思惑が透けることがあるじゃーないですか。

「恋バナのとっかかりとして、手始めに訊いとくか」
「訊いてほしいんだろうから、ほじくってみよう」

「で、彼氏、なんて名前? 結婚するの?」
 
とかね。

職場で出てくる恋バナは、こういう社交臭がきついのです。
困ったことに。


それで盛り上がる世界があることは承知しているのだけれど、
わたしは白ける。鼻白む。

うわっつらを滑るような会話が時として必要だとしても、
わたしはこいびとをその種の会話のネタにしない。できない。やだよう。


なんでかっつったら、たぶん傷つくのがこわいのでしょうね。
わたしがこんなにもたいせつにおもっているものを、
たいせつに受け止めてくれないひとに披瀝して、
軽んじられるのがこわいのでしょうね。

ちくしょう、わたしは愛しの彼女についておもいの丈をこめて語る用意があるってのに、おめー実は大して興味ねえんだべ?

興味のない方には、話すことなどありません。お引き取り願えませんか。わたくしレズですし、あなたのご希望に沿う話の展開にはなりませんよ。
 
ってね。
そんなカムアウトも、1年働いているうちに、何度かあったのでした。



近しい関係を築きたいひとに対する、前向きな態度。
相手を踏みこませぬための、切り上げ口上。

都合よく、つかいわけておりまっす。



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