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虹色の貧困

こんばんは、圭です。
 
ほんとうは卒業試験のために勉強していなきゃいけないんだけどね、のんきに本を読んでおります。


こちら、『虹色の貧困』
副題を L・G・B・Tサバイバル!レインボーカラーでは塗りつぶせない「飢え」と「渇き」 と言います。


なかなかに どきっ とするタイトルです。
 
だって。
虹色て、セクシャルマイノリティの、言わばポジティヴな象徴でしょう。
その「貧困」だって言うんだもの。
 
 
※以下、簡単な内容紹介と思ったことをつらつら。

 
 
 
 
 
 
 

この本は。

「セクシャルマイノリティがゆる~く生きるための」一種のハウツー本。
であり、
「L・G・B・T」という名称、ないし社会的な記号を得て「しまった」ひと(わたしをふくむ当事者と言ってもいいかもしれない)に、
「でもこれは忘れないで」と釘をさすor励ましを与える本。
である。

っと。
わたしが読んだままにまとめればこうなります。
 
 
「ゆる~く」というところがけっこう大きなポイントで、
セクマイ当事者としてなんらかの「権利」獲得のために「ばりばり」動いている方が読むと、ことによっては不快かもしれない。

そんな本。



先に言ってしまうけども、わたしはこの本を読んでよかったよ。

と言うのは、
正直に認めるけど、
わたし、しょってるのね。じぶんが「ビアンだ」てことを。

文章のプロではないのに、こんなブログを書いているし?
同性愛関連のニュースはtwitterで追っているし?
石原発言に関する運動の盛り上がりに胸 熱くしているし?
  
そして、この本は。
しょってるひとに「ちょっと落ち着きたまへよ」と言ってくるのです。


「落ち着け」と言ってくる本を、読んでよかったと思う理由はですね。

オトナな人生経験も積まずに、
あるいはオトナな人生経験を積んできたひととじっくり接触せずに、
ぬるま湯にのんびり浸かって、
ちゃららんぽらーんと生きてきたわたくし23歳の小娘。

「わたしビアンだわっ!」と目を輝かせたが最後、
「しょいすぎてる」人間に、なり得るからです。
え、すでになってる…とかないよね?


もっと深化症状を言うと。

・「差別があるらしい」情報に食いつく。
・食いついてついでに落ち込んだり怒ったりする。
・なんらかの「不利」「生きづらさ」を感じたときにセクマイであることを引き合いに出す。
・レインボーカラーの活動は応援しなければいけないものだと思いこむ。


こういう状態になり得るってこと。

過激な書き方をしたけれど。

もし今の「わたしが」上に挙げたようなことを考え出したら、
それはもうイタい子でしかないと思うのさ。


だって。
わたし、今まで。
女の子が好きだからって理由で不利益こうむったことないんだもの。
彼女がいるがために、困ったことになったことなんかないんだもの。
これからのことを考えても。
レズビアンだからって、社会に抹殺される心配したりしてないんだもの。 
   
 
そのはずなのに、
例えば仮に。


「そう思っている輩がおるから、いつまでも日本のセクマイ待遇が改善されぬのだ!」


と切りこんできたひとがいたら、わたし謝ると思うの。
罪悪感をもつと思うの。
勇気のなさを呪うと思うの。
 
ああわたしは当時者でありながら、
前時代のひとが築いてくれた利の上にあぐらをかいて、
じぶんはなにもする気がないのね って。 


そんなこと、思う必要はないのだ。

この本は、自信・安心をくれました。


わたし「セクマイゆえの苦しみ」を持ってないんだから。
ありがたいことに。

セクマイのための活動におずおず加わるだけの動機が、今のわたしにはないんだから。
人生経験の少なさも手伝って。


だったら、それでいいじゃないか。
じぶんの身の回りを穏やかにととのえて、それでいいじゃないか。

この本はそう言ってくれました。


いやー
いやー
ですよねー


twitterでまわってきたセクマイ系ニュースを、
「使命感のようなものをもってリツイート」するのはやめよう。
「してたのかよ!?」と愕然とした方、いますか?
きゃーしてたんですー。
恥ずかしいよー。
だからわたしtwitter使いこなせてないんだってばー。

「じぶんのこころが反応したときにリツイート」でいいんですよね。


「セクマイです」
「ビアンです」
「Lです」

わたしはまだ そういう「用語」に振り回されている身。

えらそなことは考えなくていいってことですね!
えらくないしな!


と、ひじょうにすっきりした気もちになりました。



わたしが読んだからこういう感想になったけれど、
セクシャルマイノリティ当事者の自殺について、しっかり割かれたページも示唆に富みます。

文体は気楽。歯切れよし。
著者は 寝っころがって柿ピーでもかじりながら読め、とかそんなようなことを書いていましたので、読むほうも気楽。


こーんな感想記で興味をもった方にはおすすめの本。
わたしの感想記に反感をもった方は、読むともっといらいらしてしまうかも。


『虹色の貧困』 竜超(すすむ)著 彩流社 2010年



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08.レビューらしき」カテゴリの記事

コメント

わー、是非読みたい。
と、思いました。

生活実感を得ぬうちに、ゲイリブに「ハマる」のは、
現実逃避か、はたまた趣味か…になってしまって、
決して健全ではない、というのは、肌感覚として
思うことでもあったので。
尾辻さんの選挙応援する人を見ていて、ちょっと
薄ら寒くなったことを思い出します。
熱狂する人がいればいるほど、その運動って、
排他的になっていって、生活者である1レズビアンが
ゆるーく応援、とかじゃ関わりづらくなってしまい、
孤立しちゃうのに。。。って。

でもこういう「正しい」行為に耽溺することに対する、
問題点って冷静に指摘しづらいので、なかなか勇気ある本だなあ。
と思ったので、是非読んでみまーす!

ヨコさん、コメントありがとうございます。

ヨコさんのおっしゃる通りのことが書いてありますよ。

ただ「問題点を冷静に指摘」ではないような気も。
類書が見当たらないからこそなのかもしれませんが、挑発めいた文言も見られます。
なにしろ相手を「虹色カルト」と命名しているほど。

それでも共感されるところが多いかもしれませんね。
お時間のありますときに、ぜひ。

はじめまして。

周りの偏見もさることながら、
偏見をなくそうと叫べば叫ぶほど自分たちを特殊化してしまう矛盾であったり、
セクシャリティを巡る当事者たちの活動?や在り方に関して疑問を感じる部分も多々あったりするので、
その答えの一つを見つけるための参考になるかな、とレビューを読んでいて思いました。

是非読んでみたいと思います。

keiさん、コメントありがとうございます!
じぶんたちを特殊化してしまう矛盾というのはこの本でも指摘されていました。
声を上げるのは間違ったことではないのに、「控えおろう、我々は被差別者さまであるぞ」という態度をとる集団も発生してしまうこと…など。

keiさんがコメントに記してくださったスタンスをとられるなら、生意気ですが、きっと有意義な読書になると思います。ぜひ。

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