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このうき舟ぞゆくへ知られぬ

こんばんは、圭です。本を読みましたー。
こちらです。『弱法師』、by中山可穂。中篇3つがおさめられています。

過去のエントリーを見なおして気づいたんだけどさー、実はさー。名前だけはさんざん出してるけど、わたし中山可穂の作品はそんなにブログに上げてないのねー。
だからというわけでもないのだけど、いっちょ書きまーす。

さて。
3篇のうちはじめのふたつはビアンものではありません。まあビアン出てくることは出てくるけどね。
おお、痛い。うう、これも愛か。そうか、なるほど。ひええーん。
そんな感じで読みましたとですよ。
ああ、いつもそうだよねー、「鋭く切れる痛々しい愛情表現」とでも言うの? 得意だよねー、この作家。

んだが。
しかし。
まあねー、可穂さん作品を読むんですからねー。
こちとら目当てはビアンでい てやんでい。

だからおすすめは最終話「浮舟」
タイトルからも想像つくでしょう、ふたりのひとから熱烈に愛されて、少しずつ死んでゆく女性のすがたが。
だからってその登場人物に宇喜田文音(うき)って名前をつけなくても…と思うわたくし。

ま、名前の話はおいといて。はい、おいといて。
 
内容はね、もうね、ほんとね、泣けます。
先に読んだあきらさんが「泣くよ。ビアンは泣くとこだよ」ってすすめてくれてたんで、予想どおり期待どおりでした。

途中から はらほろひれはれ涙腺決潰。
愛するひとを「失う」にもいろいろと意味があるのだねえ、とか。そのとき自分はどうするか、とか。
なんか考え出したら止まらなくなったわ。まじめに読める作品だわ。

でもね、そこまで深く受け止めなくてもね。
単にかっちょえー40代ボーイッシュのビアンが見たければ読むべし! だってそんなひとあんまり出てこないでしょ、日本の小説に。

なにが言いたいか。
ひとことで言や、おすすめですよって。それだけなの。


余談だけど。
この本、官能ただよってるけど直接のセックスシーンはないとです。
中山作品にしちゃ珍しいじゃないの、どうしたの? なーんて思ってたら、あとがきにはっきり書いてありました。

「理由は簡単、飽きたのである。」(p.300)

あら、残念。

好きだったのになー、あの質感までリアルな女同士のからみあい(笑)



『弱法師』 中山可穂 著 文藝春秋(文春文庫) 2007年

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