« 彼氏いるかと訊かれたら | トップページ | 「あきらとのこれまで」更新 »

偽オカルトゴシック

こんばんは、圭です。
本を読みました。
タイトルは『半身』、サラ・ウォーターズのミステリ。

これね、●Kwaveなんかでビアン小説をつのってるひとがいると、回答に必ず挙がってくるような小説なのね。
中山可穂、松浦理英子、サラ・ウォーターズ。みたいな。
それで、読んでみたわけです。

もちろんヒリヒリの「恋」を演じる主人公ふたりは女性。
まだ10代のおにゃの子と、29歳のお嬢さまです。きゃ。

舞台はヴィクトリア朝のイギリス。
泣く子も黙る厳粛監獄の囚人であるおにゃの子と、その慰問に訪れる貴婦人が心通わせてウフフ…て話。さあ、どうなるでしょうか。


感想は と。
雰囲気あるな、の一言ですかね。
陰鬱で空気がよどんでいて、薄暗い文体。重いね。

体には触れないように向かい合わせで立って、つま先だけでそっと抱き合う…とか、
水仕事やなんかで荒れた手に手袋をはめてあげたくて激しく逡巡する…とか、
刈り取られた金髪の三編みを握りしめて頬ずりしている…とか、

そういう微妙で繊細な人間関係が好きな方にはおすすめできます。
あとは、陰気な描写に長いこと耐えられる方ね。
露骨な性描写が読みたいひとには向きません、可穂さん作品を読みましょう。


※以下、もろに核心をつくネタばれあります。未読の方はブラウザバック!











読んでいない方、間違って来ていませんか? いませんね?


じゃ、遠慮なく。

いやさー。はめられたわー。結末の予想つかなかったわー。
というか、推理しながら読むのを忘れてたわー。
これ、ミステリだったんだよね。

言い訳なのはわかっているんだけれど、ちょっと言うとね、はいよーはいよー、オカルト・心霊・魂の交流ねーと思って読んでいたの。ミステリだってこと忘れていたの。ちゃーんとどんでん返しに嵌まっちまったの。

悔しいわ! なまじミステリ好きで、クリスティ作品なんか犯人を・トリックを・動機を 当てることに執念燃やして読んでいるわたくしとしては、でかい敗北を喫した気分。

女ふたりの熱い熱い視線のからみ合いにうっとりしてる場合じゃなかったー。
からみ合ってたのは別のひとだったー。


ところで、これ、あたま働かせて悪女ぶっこいてるのはルースだけなのかしら?
あくまでシライナは高潔な「霊媒」のつもりでいるととらえて読んでいいのかしら?

ああ、でも、それだとロケットの説明がつかないかな。
ピーターの手の型のこともあるしな。
狡智に長けた共犯って扱いになるのかしら。

愛し合う悪女ふたり組。
それはそれでジャンルを確立しそうですね。


サラ・ウォーターズ、ほかの作品もそのうち読んでみます。


サラ・ウォーターズ 『半身』
創元推理文庫 2003年

"Affinity" by Sarah Waters

« 彼氏いるかと訊かれたら | トップページ | 「あきらとのこれまで」更新 »

08.レビューらしき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1169017/34019298

この記事へのトラックバック一覧です: 偽オカルトゴシック:

« 彼氏いるかと訊かれたら | トップページ | 「あきらとのこれまで」更新 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

 

  • にほんブログ村 恋愛ブログ 同性愛・ビアン(ノンアダルト)へ

twitter

無料ブログはココログ